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コロナ禍の実習室から
~アフターコロナを見据えて~(前編)
こんにちは。京都科学SimSim担当のナカです!
新型コロナウイルス感染症の流行により、登校の制限や実習の中止・縮小など、看護教育も大きな影響を受けました。
そこで今回は福岡女学院看護大学シミュレーションセンターAISim(アイシム)センター長の藤野ユリ子先生にコロナ禍での代替実習とアフターコロナに向けた取り組みや、こだわりが詰まったAISimについてお伺いしました。
その模様を全2回に分けてお届けします!
コロナ禍の実習室から~アフターコロナを見据えて~
前編:コロナ禍の実習室から~アフターコロナを見据えて~(★当記事です)
後編:こだわりが詰まったAISimを深堀り!
※この記事は2022年看護師等養成所 教材カタログの特集をWEB用に書き起こしたものです。
コロナ禍での看護実習とシミュレーション
コロナ禍での実習とその補完
京都科学: コロナ禍で、福岡女学院看護大学の実習に影響はありましたか?
藤野先生:コロナ禍で福岡女学院看護大学(以下福女)は、2020年2021年ともにコロナによる制限の中での実習を余儀なくされました。この状況下で実習目標を到達するために課題となったのは、「代替実習でどのように補うのか」でした。そこで、福女の成人看護学実習では、「全く臨地実習に行けなかった場合」を想定した学内実習プランを作成。そして実際に実習を行ってみて、臨地実習で実施できなかった内容を学内実習で補うという方法を取っていました。
不安な状況下での学生との関わり
"学びを保証"してあげること
京都科学:代替実習を行う上で気をつけている点はありますか?
藤野先生:コロナの制限下では、2週間すべて実習に行けた学生や全く行けなかった学生もいるため、実習の経験が異なっています。実習に行ける学生にはもちろん実習の大変さがありますし、行けなかった学生には現場に行けていないという焦りがあり、学生の関わり方にはかなり気を遣いました。経験の違いが学生の不満や不安に繋がらないよう、違いは認めた上で、実習の目標に立ち返ってそれぞれの学生に到達度を示して認めてあげることを大切にしました。
アフターコロナのシミュレーション教育
実習×シミュレーションで学習効果を上げる
京都科学:アフターコロナに活かせるような発見はありましたか?
藤野先生:コロナ禍で福女では各領域の実習を学内で補えるようなプログラムを作りました。これからコロナが落ち着いても実習にシミュレーションを取り入れることで、実習の意味も到達度も高めていけるのではと考えています。例えば、術後の観察や初回歩行など、実習で見学しかできなかった項目は学内日にシミュレーションで実施。学生全員が安全な場所で繰り返し経験することで気づきや自信を得ることができます。コロナが終わったら元通りではなく、今回学内実習を行ったことで得た発見を活かして、より進化した教育を行っていきたいと思います。
藤野先生、ありがとうございます。
今回はここまでです!後半は、実際に福岡女学院シミュレーション教育センターにお伺いし、センター内をご案内いただきながら、AISimのこだわりに迫っていきたいと思います。
次回は6月2日公開予定。お楽しみに!
取材ご協力:福岡女学院看護大学 福岡女学院看護大学は、2008年に開学した定員400名の単科の看護大学です。キリスト教の理念に基づきヒューマンケアリングを実践できる看護職者の育成を目指しています。本学は、2016年度シミュレーション教育センター開設を機に、シミュレーション教育やICT教材・仮想都市「ミッションタウン」の開発など領域を超えた教育の実践を特徴としています。 | |
取材ご協力:藤野ユリ子 先生 福岡女学院看護大学 看護学部 教授 シミュレーション教育センター センター長 |