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島根大学医学部附属病院クリニカルスキルアップセンターにて
京都科学新入社員が島根留学に行ってきました【後編】
準備や片付けの中で見つけたセンター運営Tips!
こんにちは!WEB管理担当のバヤシと申します。
前編に引き続き、後編である今回は、 センターで準備や片づけを手伝う中で見つけた、 運営の工夫をプチレポートとしてお届けします!
島根留学
前編:シミュレーション教育の舞台裏で見つけた数々の工夫
後編:準備や片付けの中で見つけたセンター運営Tips!(★当記事です)
準備や片付けの中で見つけたセンター運営プチTips!
■トレーニング報告書
シミュレーションセンター管理人の皆さんは、新しいシミュレータを導入したのはいいけれど、利用率や使用内容などが気になったことはありませんか?
これらを明確にするために、センターではシミュレータの利用者全員に『トレーニング報告書』の記入をお願いしています。報告書にはどんな実習で、どのシミュレータを、何人で使用したのか?などを記入する項目があります。
これらのデータをコツコツと集めることで、
- シミュレータの使用率
- どのくらいの使用回数で壊れてしまったのか
- 新製品を導入するタイミング
などが見えてきます!
また、この報告書はタブレット入力と紙面の2通りが選べるため、利用者が使いやすい方を選べるようにという優しさにも溢れていました!
センターでのシミュレーションをさらに良いものにしていくために、
データを残して管理していくことも大切なのです
シミュレータの運搬、会場準備と後片付け!
会場準備もインストラクターにとって重要なお仕事のひとつです。
わたくしバヤシも精一杯お手伝いしましたが、準備や運搬の細やかな心配りと、見えない苦労には驚きの連続でした。
医学科四年生の臨床手技の授業では、心電図を図るためPhysiko(フィジコ)の出番です!センターでは3体のフィジコが活躍しています。機能が豊富なシミュレータなので研修や実習と多方面で引っ張り蛸でした。
Physiko氏
センターの皆様に大切にされて、充実した毎日を過ごしています(*^-^*)
そんな人気者を支えるのもインストラクターのお仕事です。
全身モデルのフィジコは、等身大の人間と同じ大きさです。
人と同じようにストレッチャーに乗せて運んだり、狭いエレベータ内ではぶつけないよう気を配りながら立てて抱えたり……!
エレベーターで沢山の荷物を運ぶ際、エレベーターに乗ることのできる人員は限られます。
そのため、積み込みを手伝った後のバヤシはエレベータの扉が閉まった後、階段を全力疾走で駆け上がり到着階まで追いかけ、降ろす作業のお手伝いをしました。
運搬は一苦労でした。
シミュレータを『作る側』の1人として、これまでは機能面を良くすることばかりに一生懸命になっていましたが、運びやすさや使いやすさといった『使う側』の要素も高めることの重要性に気がつきました。
会場準備の中で見つけた工夫ポイント!
大きなシミュレータの搬入、使用する備品の準備、
そして最後は後片付けまで考えて会場の準備をしていきます!
会場準備の工夫
- 備品を元の位置に戻しやすいよう、置き場所のトレイに品名を書いておく
- 準備時の会場を写真撮影し、その形に戻しやすくする
- ゴミ箱にも分別しやすいよう張り紙をする
- 後日ゴミから何をどのくらい使ったのかを振り返り、次の準備へ!
使用後の教室は、本当に使用したのだろうか?と思うほど、
綺麗に整えられていたため、後片付けもスムーズで、準備のやりがいを感じられる瞬間でした!
備品の下準備編
別日に行ったシンジョーIIを使った採血練習の準備では、穿刺針やアルコール綿といった「採血セット」をあらかじめ一人前ずつ袋詰めしました。この袋詰めがとても大変でした。
「この採血セットを京都科学の商品として販売出来たら良いな」と考えましたが、
ここでインストラクターの松村さんから一言。
「使う穿刺針も毎回違うからなかなか難しいかもね~」と。
いい考えだと思ったのですが、もう少し考える必要がありそうです。学修者ファーストの精神があるからこその苦労も多いようです。
使用後のゴミ箱も、穿刺針が混ざっていないかなど、ひとつひとつ確認します。
この一苦労もシミュレーションセンターあるあるなのではないでしょうか?
シミュレータへの愛情
松村さんが、準備のためにギュッと集まったシンジョ―IIIを見て、
「うーん……なんだか仲良しな感じ♪」
シンジョーIII氏
僕らは採血の練習ができるモデルのシンジョーIIIです!
嬉しいなぁ~~~~~~~~~~~~~~♪
シンジョ―II、IIIのように『腕のみ』のモデルも含め、シミュレータひとつひとつに人格があるように、丁寧に接していらっしゃる様子に思わず胸を打たれてしまいました。これこそが思いやりに満ちたシミュレーション教育の現場に繋がっているのですね。
■まとめ
センターの方々とシミュレータの準備をさせていただくことで、事前準備や移動の大変さ、一歩先を読んで動くこと、利用者の方がどのようにシミュレーションを行いたいのか、など…… 相手の立場で考えることの大切さを改めて知ることができました。
そして、お忙しい中でも愛情たっぷりにシミュレータを扱い、利用者の方を思いやる気持ちを忘れずに動かれている様子に感銘を受けました!
今回、このような貴重な機会をいただけたこと、センターの皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!
センターの方々の思いやりを、次は『作る』立場からも忘れずに、日々の業務に取り組んでいきます。
これからも医療教育を支える一員として、よろしくお願いいたします。
取材協力 島根大学医学部附属病院クリニカルスキルアップセンターの皆様 看護師 インストラクターの松村さん(現在は看護学科へ異動) 救急救命士 インストラクターの上田さん センター事務補佐員の春日さん |
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施設情報
島根大学医学部附属病院クリニカルスキルアップセンターは、医学生、看護学生などの医療系学生、研修医、医師、看護師、薬剤師、検査技師などの医療専門職を対象に、医療に関する様々な技能トレーニングの機会を提供します。 |