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CVCセミナー「解剖を理解し、確実な手順・方法と合併症対策を身につける」(後編)
徳嶺譲芳先生をお招きし、開催されたCVCオンラインハンズオンセミナー。
前回は、CVCによる事故の例とそれを防ぐ手技の理論を学びました。
今回はいよいよ実践編。シミュレータを使ってトレーニングをしていきます!
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CVCセミナー「解剖を理解し、確実な手順・方法と合併症対策を身につける」(前編)
※本記事は社内教育を目的として行ったセミナーのレポートであり、手法を教授することを目的としたものではありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
まずは先生のデモンストレーション
短軸交差法と長軸平行法を実演してくださいました。
こちらは短軸交差法。
針、プローブ、針、プローブの順番に忠実に。
プローブは下の方を持って、薬指と小指を支点にすると安定します。
そして長軸平行法。
先生の繊細な手つきに感動…。
どちらの方法でも、常に針先の位置を確認をしながら、少しずつ針を進めて行くのが失敗しないコツなんですね。
そして緊張のハンズオン
"常に理論に沿った穿刺"できるかな?
これまでの説明を踏まえて、実践に移ります。
今回挑戦するのは…海外営業課 セサルさん。
エコーの基本的な使い方は分かりますが、エコーガイド下のリアルタイム穿刺は今回が初めてです。緊張しますが、がんばります!
対面でのハンズオンの状態に近づけるため、エコー画像と手元カメラを用意。
参加者の手技をオンラインで見ながら先生がアドバイスをくださいます。
動脈を無視して。静脈がエコー画面の真ん中に来るように!
焦って針を進めないで。少しずつ、常に針先を確認して!
頭で理論を理解していても、実際にそれを行うのは難しいもの。最初はエコーと穿刺のマルチタスクに苦戦していた参加者でしたが、先生の的確なご指導のおかげで、最後は無事静脈内に穿刺することができました。
お手本として先生の手元とエコー画像を映しながら指導していただけるのはオンラインセミナーのメリットですね!先生の熱意が画面を通して伝わってきました。
さいごに
セミナーでCVCシミュレータを
CVC穿刺挿入シミュレータIIのいいところは他にはない静脈の質感だと先生は仰います。静脈に針先を当てると血管前壁が凹むのが京都科学のシミュレータの模擬血管の特徴。生体に近い血管でトレーニングすることで、本番に挑む研修生の不安を軽減できるそうです。
応用編として、この血管の質感を生かした脱水血管を作るのもおすすめとのこと。ボトルの位置をシミュレータより下げるだけで簡単に再現できます。
シナシナになった血管。チャレンジ精神が掻き立てられますね。
学修者のレベルや研修の目的に合わせてパッドを使い分けることが大切だそうです。
パッドの種類は5種類。詳細は こちら
今回約1時間みっちり指導をしてくださった徳嶺先生。先生の、"個人の感覚ではなく理論に基づいた"CVC手技の説明は医療事故を減らすだけでなく、初学者にも分かりやすいと感じました。各社員がシミュレータでの手技を習得できるよう社内でのトレーニングを継続していきます。徳嶺先生、ありがとうございました!
講師
杏林大学医学部麻酔科学教室 教授 |
~徳嶺先生著書のご紹介~ 成功につながる! 中心静脈穿刺ビジュアルガイド〜解剖を理解し、確実な手順・方法と合併症対策を身につける - 羊土社 詳細はコチラ! |