胎児超音波診断ファントム SPACE FAN-ST

監修・指導:京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 母性看護・助産学分野 教授 我部山キヨ子
独立行政法人国立病院機構 京都医療センター 産科医長 江川晴人

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第23週の正常胎児を精巧に再現 胎位、胎向、胎勢が変えられる超音波スクリーニングモデル

実習項目

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超音波装置を使った胎児全身観察に。
胎児計測(BPD / AC / FL)や
その他付属物の確認(羊水量 / 胎盤 / 臍帯)

  • 胎児の成長状態
  • 羊水量の確認
  • 異常の有無
  • 胎盤の位置
  • 胎位・胎向き・胎勢
  • 性別などの診断

※実際の胎児に限りなく忠実に作られているので、あらゆる計測法を用いてトレーニングすることができます。

photo SPACE FANの使用イメージ写真

photo 付属の胎児模型 (ファントム内蔵の胎児とほぼ同じ設計)

精密な胎児モデル

SPACE FANの子宮内の胎児は、第23週の胎児の形態観察と計測に必要な骨や臓器を忠実に再現しています。

  • 脳(透明中隔を再現)
  • 心臓(2心房/2心室を再現)
  • 肝臓
  • 脾臓
  • 腎臓
  • 膀胱
  • 腹大動脈
  • 臍帯(臍静脈/臍動脈)
  • 外性器(男性)
  • 四肢
  • 胎盤
  • 羊水

胎児の身長:約26cm(23週を想定)

特長

photo (左上から) 胎位の確認 / BPD(脳・透明中隔) / AC(胃) / FL / 腎臓 / 心臓 / 臍帯 / 臍静脈

子宮内を解剖学的に正確に再現
胎児の評価が実際同様に可能

人体に近い超音波特性を示す素材を使って、子宮内を解剖学的に正確に再現し、リアリティある画像を得ることができます。実際のプローブを使って、本番さながらにスクリーニング検査の習得が可能です。

1.胎児の計測

BPD:児頭大横径-透明中隔を基準に計測
AC:腹部周囲長-胃・腹大動脈・臍静脈の部分を基準に計測
FL:大腿骨長-大腿骨の全長を計測

以上を計測して推定体重を算出、胎児の成長度合いを確認。※その他の計測方法にも対応しています


2.羊水量の計測

羊水量が一番多いところの垂直深度を計測(最大羊水深度)


3.頭部、胸部、腹部、脊椎などの診断

  • 頭蓋骨の形状・脳の診断
  • 心臓の四腔と血管、傾き、肺の診断 ※心臓の拍動や血流の動きは再現していません
  • 胃、腎臓、膀胱などの内臓や血管系の診断
  • 脊椎、四肢などの診断

4.臍帯や胎盤の確認

臍帯と血管、胎盤の連結状況、胎盤の位置等を観察


5.頭位か骨盤位の判断

胎児診断部を置き換え、頭位か逆子かを確認


6.性別の確認

本ファントムでは男性器を再現

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胎位・胎向・胎勢の変更がかんたん!

子宮部は上下左右変更が変更できるフレキシブル構造で、正常位や骨盤位の設定を容易に行うことができます。

手指の形状:右手はパーで、左手はグーです

補助教材

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胎児模型

子宮内に内蔵した胎児と同じ姿勢や骨格、臓器を備えた胎児模型です。腰椎ひとつひとつに至るまで緻密に再現しています。

  • 初学者への説明や授業でお使いいただくことで、学習効果を高めることができます
  • 超音波画像描出時の胎向のイメージも掴みやすくなります
  • 頭骨は一部開いており、透明中隔を確認することができます
  • 胎盤付きの臍帯は取り外しができます
  • 収納にも便利な、布製子宮ポーチも付属しています
    ※SPACE (宇宙)をイメージしたブルーです

photo DVDイメージ画像

自学自修にも最適なDVDが付属!

SPACE FAN-STを活用した胎児の超音波スクリーニングの一連の流れを収録。SPACE FAN-STと一緒にお使いいただくことで、基本的なスキルを身につけることができます。
監修の江川先生による、わかりやすく丁寧な解説が収録されていますので、自学自修にも役立ちます。

  1. 胎児頭部の観察
  2. 骨格の観察
  3. 胸腹部の観察
  4. その他の観察
  5. 胎児付属物の観察
  6. 計測方法
  7. 骨盤位

命名小話

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”SPACE FAN-ST”とは?

周産期医療に携わるスタッフ育成に、愛着を持って使っていただけるよう思いを込め命名しました。

SPACE=子宮を、未知なる広がりを持つ「宇宙」に見立てました
FAN=ファントム
ST=The Second Trimester (妊娠中期)

全ての医療スタッフと今後注目される助産師・看護師の教育にお勧めします

 現在、医療安全の保証に対する社会的ニーズから、医療従事者には従来にも増して、高い技術力や診断能力が求められています。
特に、助産師においては、産科医の不足等から、助産外来の解説が全国的な広がりをみせ、妊産婦への超音波診断技術の獲得は必須のものとなっています。

 Space FAN-ST(The Second Trimester)は、超音波装置やプローブの操作法、正確な画像診断法が学べる、他に類を見ない画期的なモデルです。胎児に精巧な内臓や骨を組み入れてあるため、本物と告示した画像が得られ、胎児計測時の指標(ex. 透明中隔、腹大動脈、胃胞、大腿骨等)をポイントに求める画像を描出し、胎児推定体重を算出するのはもちろんのこと、超音波検査で見るべき多くの項目を実施できます。しかも、自己学修を可能とする分かりやすい解説を収めたDVD付きです。

 このモデルでトレーニングを受けると、実際の妊婦さんの超音波検査も臆することなく実施できることは間違いありません。医師をはじめとして助産師・看護師教育にぜひとも採り入れたい秀逸のモデルです。

京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 母性看護・助産学分野 教授 我部山 キヨ子